障がい福祉事業を行う中で、色々な計算が出てきて、その時々に、いろんな端数が出ます。
あれ?これは切り捨てで良かった? 四捨五入? 小数点以下何位まで?
など、毎回頭がごちゃごちゃします。
そんな端数について、よく使うものをご紹介させていただきます。
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単位数算定の際の端数処理 → 四捨五入
基本となる単位数に加算減算の計算を行うたびに、小数点以下の端数を「四捨五入」します。
つまり、絶えず、「整数値」に割合を乗じていく(掛け算)計算になります。
例えば
居宅介護(居宅における身体介護1時間以上1時間30分未満で587単位)、
・基礎研修修了者の場合 所定単位数の70%
587 × 0.70 = 410.9 → 411単位
・基礎研修課程修了者で深夜の場合
411 × 1.5 = 616.5 → 617単位
このように、計算のたびに整数にして、その整数を基に次の計算をします。
注! 587 × 0.70 × 1.5 = 616.35 → 616単位
というふうに、2段階の計算を繋げてはいけません。
答えが変わってきます。
金額換算の際の端数処理 → 切り捨て
算定された単位数から金額に換算する際に生ずる1円未満(小数点以下)の端数については「切り捨て」します。
例えば
①の例で、このサービスを月に4回提供した場合(地域区分は1級地:11.20として換算)
・617単位 × 4回 = 2,468単位
・2,468単位 × 11.20/単位 = 27,641.6円 → 27,641円
【令和6年度から改正】障がい福祉事業の報酬1単位の単価
利用者数算出の際の端数処理 → 小数点第2位以下切り上げ
報酬を算定する上で満たすべき従業者の員数や加算や減算の算定要件を考える際の利用者数は、その年度の前年度(4/1始まり3/31終わり)の平均で考えます。
その利用者数の平均を求める計算は、前年度の全利用者の延べ数を当該前年度の開所日数で除した(割り算)数で、その際は、小数点第2位以下を「切り上げ」ます。
例えば
年間延べ利用者数1,695人 ÷ 年間開所日数365日 = 4.643… → 前年度利用者4.7人
なお、
・新設、増改築等の場合
ア:前年度、実績が全くない、1年未満の実績しかない、という場合は、
新設または増改築等の時点から6カ月未満 … 定員の90%を利用者数
6カ月以上1年未満 … 直近6カ月における全利用者の延べ数を6か月間の
開所日数で割った人数
とします。
イ:1年以上経過している場合は、直近1年間における全利用者の延べ数を1年間の
開所日数で割った人数とします。
人員要件のための常勤換算算出の際の端数処理 → 小数点第2位以下切り捨て
人員要件のための常勤換算を算出するの際の端数処理は小数点第2位以下「切り捨て」
「従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表」への入力時にご注意ください。
例えば
・常勤週40時間の事業所において
①世話人1 週14時間 世話人2 週15時間 計19時間
②生活支援員1 週32時間 生活支援員2 週36時間 計68時間
19時間+68時間=87時間
常勤換算にすると 87時間÷40=2.175 → 常勤換算は 2.1人
基準上の必要職員数の算出の際の端数処理 → 小数点第2位以下を切り上げ
基準上の必要職員数を考える際の端数処理は、小数点第2位以下を「切り上げ」ます。
例えば
平均利用者数2.0人 生活支援員9:1で配置の場合
2.0÷9=0.222… → 0.3人
端数処理で迷われたとき、このページを開いて都度ご利用いただければと思います。
そもそもの計算式がわからない、など、その他ご質問等がございましたらお気軽にご相談ください。